広告 家具コラム

造りは良いのに、デザインが悪くて古くさいイメージの国産家具のこと。

古い国産のイメージ

デザインの良い家具って、デザイナーズとか海外の家具しか無いのでしょうか?そんなイメージってありますよね。逆に一般的な国産家具は造りはしっかりしているけど、なんか古くさいイメージ。どうしてなんでしょうか?
2006年にイケアの船橋店に初めて行った時、家具はもちろん、色使いや全体のコンセプトのかっこ良さに衝撃を受けました。日本の家具屋さんがみすぼらしくさえ見えました。その後、何度かイケアで家具を買って実際に自分で組み立てたりもしました。正直なところ、私は組立家具というものはあまり好きではないし、おすすめもしません。自分が結構痛い目にあっているので(笑)。しかしイケアのデザインコンセプトが国内の家具業界に与えたインパクトは無視出来ないでしょう。
イケア風の商品展開を真似したり、イケア風チラシやパンフレットを何度作った事か(笑)。でもイケアにはならないんです。だって商品がイケア風じゃないから。昔ながらの古くさい家具をいくらイケア風にレイアウトしてプライスをイケア風にしてもあのパンフレットにはならないんです。
あっ、申し遅れましたが、私は家具インテリア系のデザイナーが本職です。家具のメーカーカタログ、パンフ、折込系がメインの仕事です。今頃言うことでもないですが(笑)。

可哀想な普通の国産家具メーカー。

いろいろ影響を受けた国産家具ですが、イメージは今もそれほど変わっていないというのが私の印象です。
あれから8年ですか…、状況はより厳しくなっていると思います。家具のネット通販の進歩、中国や東南アジアの安い家具の爆発的な流入。問屋もメーカーも家具屋も昔の義理なんて無視のなんでもありの状況。
これだけの不況の中、特に昔ながらの日本の家具メーカーは厳しい経営を強いられています。いろいろな縛りの中で冒険的なデザインや、よりコストのかかるデザインを避けてしまい、新製品といってもどこかで見た様なありきたりの家具ばかりの現状…。ご担当者様の苦労は目に見えるようです。私の知っているメーカーさんも苦しんでいる所があります。いつまで……。私如きには何もできません。ただ見守るだけです。

日本のイメージ

ネットの進歩が家具により高いデザイン性を求めるようになった。

インターネットが進歩して誰もが自由に商品を選んで買える時代になりました。今では昔は見つける事のできなかったマイナーだけど優れたデザインの家具を簡単に見つける事ができます。国産メーカーの中にも世界に通用する優れた家具を作っている所があります。ネットの進歩によりそのようなメーカー(ブランド)が世に出る機会が増えた事は良い傾向だと思います。日本の家具の良さを残しながらデザイン性の高い家具を作ってほしいです。

昔は地域の家具屋さんに行き、限られた選択肢の中である意味妥協して家具を選んでいたのではないでしょうか?でも別に嫌な感じはしなかったはずです。だって他に知らないんだもの。それはそれで良かったんでしょうね。
今、家具に限らず全ての商品は厳しい選択と淘汰の中にあります。昔ながらの古くさい家具には、おそらく存在の場はないでしょう。

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